レジオネラ感染症への対処と安全な宿


  レジオネラ菌感染症の季節がまたやってきました。その怖
 さは、レジオネラ肺炎においては、あの新型肺炎(SRAS)の
 比ではありません。レジオネラ肺炎専用の治療をしないと、
 死亡率は約70%なのです。

  循環式天然温泉施設を利用してから、10日前後に風や肺
 炎にかかった場合、必ず医者にその旨を伝えて治療してもら
 いましょう。 すなわち、レジオネラ用の治療も併用してもらわ
 ないと、危険なのです。

  また、「なにも、自分から医者にいわなくても、医者なら解る
 だろう。 治療費もかかるし、わざわざ、余計な治療をしてもら
 わなくてもいいだろう。」と思う方もいると思います。

  しかし、それでは遅いのです。 病状や肺のレントゲン写真
 からは、通常の風や肺炎患者のそれと判別できないので医
 者は、患者からの告示がないと、通常の治療しかしませんし
 、レジオネラ菌の検査もしないでしょう。仮に死亡しても通常
 の肺炎と診断されるだけなのです。

  医者は、その地域や施設内で暮らす人達に、複数の風や肺
 炎患者が発生しない限り、レジオネラ感染を疑わないのです。

  よって、温泉宿の宿泊者の場合、地方に帰宅後の発病がほ
 とんどですので、温泉宿のレジオネラ菌感染事故が報道され
 ることがないのです。

  とはいえ、一般の宿泊者に、浴槽が掛け流し式か循環式な
 のかを、判別することは大変難しいことです。

  ある温泉サイトで、浴槽より高い所から、お湯を落としており
 浴槽からお湯が溢れ出している浴槽が「掛け流し式」であると
 記述されていましたが、それは、間違いです。 温泉宿の大浴
 場の浴槽は、「循環式」であっても、この形が常識です。溢れ
 たお湯がどのように処理されるのかは外観からは判別出来な
 のです。 一部を外に排出し、残りは再利用しているのです。

  天然温泉と聞くだけで、その宿が源泉を所有しており、掛け流
 し式であると思い込む方がいることも現実ですし、たとえ浴槽の
 お湯に数%の源泉しか含まれていなくても、天然温泉であると
 公表することに、なんら、法的規制が無いのも事実です。 

  また、循環式を明示することは、その宿の自慢の温泉が、天
 然温泉ではあるが、源泉の使用量が100%ではなく、水やボイ
 ラーのお湯と混合しており、さらに一度利用した湯船のお湯を
 再利用していることを、明らかにするとともに、管理が悪いと、
 レジオネラ菌増殖の可能性がある温泉であることを公表する
 ことになるので、わざわざ、明示する宿はないでしょう。

  さらに、地元の旅館組合ならまだしも、観光協会まで、個々の
 宿の温泉が、いずれであるのかやレジオネラ菌感染症をタブー
 視し関連情報を公表していないのです。

  観光協会の方針は、当館のホームページには、レジオネラ菌
 に関する情報を載せているので、観光協会のホームページに、
 いまだに、リンクさせてもらえないことからも、うかがい知ること
 ができるでしょう。 

  また、長年に渡り温泉全てが、100%源泉であると思われてき
 たのに、わざわざ公表することによる地域経済への風評被害を
 恐れているのです。 しかし、そのことにより、その観光協会の
 あるところの宿は、全てが信頼できないと思われても当然のこ
 とではないでしょうか。

  実際のところ、我が鬼怒川温泉においても、急激な宿泊客の
 減少により、従業員のリストラは当然のことパートタイマーの方
 のリストラまで続々と行われている宿があると聞きます。
 (レジオネラ対策の人員だけは確保してもらいたいものです。)

  保健所においてもしかりです。温泉や旅館営業法により保健
 所がチェックし許可を出しているので、全ての宿のデータを把握
 しながら、個人の問いあわせに対して公表しないのです。

 理由は、いずれも「地域経済への風評被害」とゆう事なのです。

  しかし、考えてもらいたいのです。一般に風評被害とゆうのは
 曖昧な情報から発生する物です。 きちんと、明確に個々の情
 報を公表するならば、最小限の被害で済むのです。
 
  すなわち、百人以上の宿泊者を泊められるような、大型の大
 浴場や露天風呂を持ちながら、宿泊料金の低価格化競争の実
 現の為に、宿泊者の衛生安全に必要な人員までもリストラして
 しまった宿で、再びレジオネラ対応のために人員を増やしたり
 、関連設備の増強をしたくとも、一度下げた宿泊料金は上げら
 れず収益の増加も見込めず、対処出来ない宿とズボラな宿が
 「最小限の被害」の的となるだけのことなのです。

   循環式浴槽の宿が公表されたからといつて、その全ての宿
 が危険であるわけではなく、保険所の指示どうりに100%対応
 できる宿は、レジオネラ菌に関しては、当然安全です。

  国や地方自治体も、この問題を深刻に考えていることは、事
 実です。しかし、現在の弱体化した経済社会に与える影響を
 考慮してか、明確な対策を立てようとしないのも事実でしょう。

  われわれ一般庶民は、自分達の知恵と正しい判断でこの問
 題に対処し、かけがえのない、自己の健康と生命を守るしかな
 いのです。

  問題は、安全な100%天然温泉の掛け流し式浴槽と危険な
 循環式浴槽の見分け方と、いかにして、循環式であっても安
 全な宿を見つけられるのか、とゆうことにあるのではないでし
 ょうか。

  多少条件がありますが、簡単な方法がありますので、ここ
 で紹介したいと思います。

  1. 循環式浴槽の見分け方

  2.循環式浴槽でも安心な宿の見つけ方

  3.うれしい100%天然温泉宿の見つけ方


  4.近郊の安全な日帰り源泉温泉


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