うれしい100%天然温泉宿の見つけ方


   大望の100%天然温泉宿はあります。一番の情報は、信頼
  できる方の口コミ情報や、地元のかたからの情報なのですが
  、そう思うように入手できないのが現実です。

   そこで、その宿のプライドを想定し、収容人数と宿泊料金より
  その信頼度を計る方法をお勧めします。

    「説 明」

   100%天然温泉の宿には、それなりのプライドがあります。
   また、レジオネラ感染症の心配がなく、温泉の効能も充分
  にあることが、自慢なのです。 多くの他の循環式の温泉宿
  とは、違うことが看板ですから、これを失うような温泉運用は
  しないのです。

   最初の判別ポイントは、源泉の投入量にあった浴槽の大き
  さです。 このバランスが適正なら浴槽内のお湯は、わざわざ
  、循環式の高額な設備を付けなくても、常に衛生的に保てる
  のです。 すなわち、掛け流し式であるのです。

   適正な浴槽の大きさは、その宿の収容人数から想定でき
  ます。 30人前後以下なら源泉を持たずに、有料で引いて
  いる宿でも、掛け流し式でしょう。 

   この人数なら、一日の最大宿泊グループ数は4組〜7組で
  、浴槽の大きさも家族風呂かこれより少々大きい程度で充分
  です。

   大型の温泉宿の様に、集客人数のギャップを考え、循環式
  にする理由がないのです。

   (大浴場を持つとゆうことは、その日の宿泊者が少なくても、
  大浴場を常に満タンに保たなければならないのです。「今日
  は、お客様が少ないので大浴場は、お休みです!」なんて、
  いえないですよね。)

   鬼怒川温泉の場合、参考になる以下の地元新聞記事があ
  ります。「休館ホテルに今も配湯」下野新聞で掲載されたもの
  です。温泉配給の実情がうかがい知れる記事です。しかし、
  この見出しは、間違っています。多分、故意だと思います。

   実情は、本物源泉を持ち、個人客を対象としていた老舗旅
  館が、バブル期に団体客を対象として大型循環式浴槽を備え
  客室の増加とフロント周りの豪華設備投資を行い巨大な債務
  をかかえた大手ホテル旅館に宿泊客を取られ廃業したが、その
  廃業した老舗ホテルの源泉は、今もこうこうと湧いているが、使
  われることなく全て無駄に捨てられているのです。
   源泉を捨てても恨みある大型ホテル旅館に源泉を渡したくは
  ないのが現状です。
   この見出しだと、鬼怒川温泉には、休館ホテルに源泉を配湯
  するほど源泉が豊富なようなイメージを受けがちですが、これが
  本当です。

   足利銀行を倒産にまで追い込んだ、源泉を持たない大型ホテ
  ル旅館は、債権放棄などにより、国に助けられるが、本物源泉を
  持つ本来、守られるべき優良温泉旅館がこのあおりを受け、宿
  泊客を奪われ倒産したのです。この様な、優良老朽化旅館へ修
  繕改築資金を融資する所がないのです。
   このページには、私の意見も記述していますので時間がありま
  したら見てください。


   次の判別ポイントは、宿泊料金です。

   単純に、収容人数だけで安心な宿だとはいえません。
   やはり、この条件を満たし、かつ、宿泊料金は、一泊二食
  付きで、最低でも八千円以上でないと、安心できませんよ。

   この収容人数の宿は、個人経営が多く、その施設設備に
  は、当たり外れのギャップが激しいのです。 

   老朽化した所は、料金値下げなど、苦にならないですよ
  ね。施設への資金投資は回収済みだからです。

   特に、いくら不景気だからといって、コンドミニアムや貸し
  別荘並の宿泊料金で二食付き、また素泊まり料金などを始
  めたところは、温泉宿としてのスピリットさえ忘れてしまって
  いる可能性が高いです。 

   設備の新しい優良な宿は、施設への投資資金は、返済中
  であり、けして、八千円以下では、運営維持できる訳がない
  のです。(毎月の返済額は、値引きしてもらえないのです。)

   温泉宿としてのスピリットも新鮮で、満足の行くサービスを
  受けられるでしょう。.

   設備が新しいのに、宿泊料金が異様に安い宿は、安心で
  きません。経費節減のため、サービス内容の低下だけでな
  く、浴槽への温泉の掛け流し量まで低下させているかも?

   いくら掛け流し式の浴槽でも、温泉の投入量が減ってしま
  っては、その衛生面は循環式となんら変わりなくなってしま
  いますよね。

   すなわち、掛け流し量が少ないと、浴槽内にアカや排泄物
   のかすが、滞留しやすくなっているのです。考えるえとかな
   り不愉快になりますよね。


   最終チェックポイントは、塩素臭の有無です。

   循環式浴槽であれば、塩素による殺菌がされているので、
  必ず塩素臭があります。

   身近で、多くの方の記憶に残る塩素臭は、プールの消毒槽
  の臭いかと思います。銭湯などでも、この臭いが確認できた
  かと思います。

   この塩素臭がないことが、100%掛け流しの絶対条件とな
  ります。

   また、アルカリ性単純泉や酸性の温泉なら、市販のPH測定
  液や試験紙を使うのもよいかと考えます。観賞魚店で安く手に
  入るので便利です。参考までに、一般水道水や井戸水はPH
  7.0〜7.5の中性です。これより高くなればなるほでアルカリ濃
  度は高くなりますし、低くなればなるほど酸性濃度が高くなりま
  す。

   その温泉の公表されている泉質と比べると明確です。本来
  アルカリ性の温泉が中性や酸性になっていなければOKです。

   お湯は、汚れれば汚れるほど酸化が進みます。また、塩素濃
  度が高いほど、水中の鉄分と塩素が化合しお湯の酸化が進み
  ます。すなわち、アルカリ性単純泉の場合、温泉は塩素投入量
  により中性〜酸性のお湯になってしまうのです。

   もっとも、酸性のお湯では、生物は死滅しますので、細菌性の
  皮膚病(水虫、タムシ)への効能が追加されますし、疲労回復、
  リュウマチ、打ち身・くじき、切り傷などの一般効能もあります。

   しかしこれらは、ご家庭のお風呂でも多少なりともある効能では
  ないでしょうか。すなわち、患部を温めたり、消毒することによる
  効能だとゆうことです

   また、24時間入れる温泉は100%循環式浴槽です。

   当県の保健所の指導により、「源泉100%完全かけ流し温泉」の
  場合、塩素を投入する義務はないが、一日一回は浴槽のお湯を
  流してからの掃除が義務付けられているからです。

   最後に、インターネット集客サイトに登録している温泉旅館・ホテル
  の「温泉説明項目」にある「源泉100%かけ流し温泉」の表示です。
  これは、信用できるものではありません。加温・加水などの温泉の加工
  がされていても、100%湯船のお湯をかけ流していれば、この表示の
  登録をゆるしているからです。

  つまり、集客サイトとしての収入源が登録会員宿への送客金額の一定
  パーセント(6〜10%)であるので一般客の温泉旅館離れは、致命的
  な問題となるからです。

  送迎客一人あたりの宿泊単価が高いほど送客サイトの収益性が向上
  しますので、この様な表示を許している訳ですが言葉遊びでしかない
  と思います。本当に、加水(水道水)・加温(ガス・石油)というコストを
  かけた湯船のお湯を常時100%捨て続けている宿があるのか?
  大変な疑問でした。

  鬼怒川・川治(旧藤原町)にもこの表示を登録している宿がここ数年
  多くなりましたので私は、この実態を調査すべく、水道局(課)を訪問
  し、過去10年間の旧町内の水道供給量のデータを入手しました。

  当然の予想結果として、湯船の加水したお湯を捨て続ける大型宿が
  増加していることは、水道水の供給量の増加が期待される中、実際
  の結果は以下の通りでした。


      旧藤原町水道水供給データ
                         (レジオネラ菌感染事件)
   H9   5,198   5,167,775
   H10  5,004   5,767,557
   H11  5,260   5,386,035    (6月茨城県石岡温泉)
   H12  5,174   5,556,565
   H13  5,100   5,287,337    (7月宮崎県日向サンパーク)
   H14  5,102   5,194,673
   H15  5,020   4,401,254
   H16  4,994   4,211,887
   H17  4,936   4,820,328
   H18  4,857   4,646,415
   H19  4,810   4,485,270

  上記のデータより、最後のレジオネラ菌感染事件である日向サン
  パーク温泉の事件を受け、全国の保健所が循環式浴槽を使用す
  る宿に塩素投入を義務付けた後、なぜか水道水の供給量が減少
  していることがわかります。
  水道課の意見では、当地は特殊な地域であるので宿泊客の減少
  がその主要因ではないか?ということでした。

  私はバカな?と思いつつもその場は、データをいただくことが目的
  でしたので担当者の意見に合わせておき、帰宅しました。

  笑える話です。なぜなら、宿泊客が少ないからといって湯船の湯
  を少なくすることなど、有り得ないことは常識だからです。これは、
  大手温泉旅館・ホテルの循環式浴槽が経費面からもより効果的に
  維持されていることを示すデータなのであり、当然、かけ流し温泉
  の宿が増加していることを完全否定する実データなのです。

  また、平成19年度の月ごとのデータも入手しました。

       平成19年度上簡有収水量

       4月 315千立方メートル
       5月 295千(以下略)
       6月 305千
       7月 315千
       8月 325千
       9月 380千
      10月 335千
      11月 330千
      12月 340千
       1月 348千
       2月 275千
       3月 280千

  このデータの見かたですが、まず一般住民の水道使用量は
  当然年間を通してあまり変化がないはずですから、この月ごと
  の水道使用量の変化は温泉宿による使用量に比例するもの
  であることが理解できます。

  そして、ハイシーズンの前後に、水道水の使用量が増加している
  ことがわかると同時に、ハイシーズンの温泉浴槽の替水率が低下
  していることを示すデータとなります。

  これらの現象は、全国の温泉地に共通する現象であることは
  いうまでもないことなのです。

   「おわりに」

  個人より、大手企業など権力者の利権が優先されるこの日本社会
  において真実は個々人が調べるしかないのです。

   行政や関係団体、温泉施設、集客予約サイトの発表を鵜呑みに
  してはいけないのです。薬害エイズ問題に代表される行政被害に
  は会いたくはないものですよね。行政から「認識がなかった」で済ま
  されるのがおちですよ。

   さらに、次の様な問題にも、行政と業者の癒着や問題があるよう
  です。「 インフルエンザ脳症につて 」(クリック)

   行政が安全であると許可した風邪薬でさえ、副作用があるのです





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