ここ数年、レジオネラ感染症の集団感染事故の報道が新聞各社やテレビニュースなどよ
り頻繁に聞かれます。 大変敏感になっている方も多いと思います。 最も有名なのが本
年7月に報道された宮崎県の「日向サンパーク温泉」です。 最終被害者数一千二百二
十三人、内死亡者数八人、そして管轄保健所係長の自殺事件にまで発展しました。
この感染原因となったのが、全国の温泉を引いている、ほとんどの温泉宿とホテルにお
いて経費削減のために導入している循環式浴槽です。 なお、源泉または源泉を所有す
る宿であれば、浴槽は掛け流し方式ですから従来道り、常に衛生的で安全なので安心し
て利用できることはゆうまでもないでしょう。
これに対して、循環式浴槽は浴槽内のお湯を再利用する方式です。 一度使用した、汚
れたお湯を、ろ過装置を通して排泄物やごみ・汚れなどを浄化後、再度保存タンクに戻し
有料の源泉と合わせて浴槽に戻す仕組みです。
また、ろ過装置では細菌類を浄化することはできないので、この使用にあたり、塩素を
投入して殺菌したり、保存タンク内のお湯の温度を60度以上に24時間保ち続けることを
保健所より指導されているのですが、法的な強制力がなく有料源泉の使用量の削減や
燃料費の削減と焼けど防止などを理由に、これを怠るところが多く、浴槽と保存タンク及
び配管パイプ内でレジオネラ菌がぞくぞくと培養されているのが実状です。
ここまで、説明させていただきましたが、ここで、疑問をいだく方もいるかとおもいます。
たぶんそれは、「これまで報道されたレジオネラ菌による集団感染の現場は、そのほと
んどが、公共の温泉センターや民間の銭湯・病院と老人福祉センターであり、民間の温
泉旅館やホテルではまだレジオネラ菌が大量に検出されただけで、集団感染が起きた
とは報道されていないよ。 必ずしも、設備の問題だけを原因にするのは、これまた問題
なのでは?」とゆうことかと思います。
このような、疑問にお答えする意味でも、次にレジオネラ感染症の病状について調べ
た結果を説明させていただきます。
レジオネラ菌による感染症には、肺炎型と風邪型のポアンテック熱に大別されます。
肺炎型の初期症状は、全身の倦怠感・疲労感・頭痛・食欲不振・筋肉痛などの不定の
症状が始まり、咽頭痛や鼻炎などの症状はなく、発病後3日以内に悪寒を伴って高熱
を発する。 胸部に異常陰影が出現してからは重篤感があり、レジオネラ菌の殺菌治療